JPXと日立、金融市場システムの運用監視に生成AIを本格適用
☑️ JPXの市場取引システムで10月から生成AIを本格適用
☑️ 40以上のシステムの監視でアラート対処手順を提示
☑️ 約1600件の検証で判断精度97%以上、対応範囲は順次拡大

日本取引所グループ(JPX)と日立製作所は10月20日、JPXが運営する国内金融市場の取引システムで、日立の「JP1 Cloud Service 生成AIアシスタント」を用いた運用監視業務へのAI本格適用を10月から開始したと発表しました。株式やデリバティブ商品などの取引を担う40以上のシステムを24時間365日体制で集中監視する業務が対象です。
従来は熟練者が経験をもとに選んでいたアラート発生時の対処手順について、AIが候補を絞り込み、判断根拠とともにオペレーターへ提示します。今回の適用は対処判断の支援が中心で、障害時の初動切り分けや後続のエラー対処をAIが全面的に実行する仕組みではありません。

約1600件のテストケースで判断精度97%以上
本格適用に先立つ概念実証(PoC)では、JPXが蓄積した1万件以上のインシデント事例と対処手順を利用しました。アラート発生を想定した約1600件のテストケースを用いて評価・改良を重ね、正しい対処手順の候補をAIが絞り込んだ割合で97%以上を達成したとしています。これは障害の自動復旧率ではなく、対処手順候補の選定に関する指標です。
両社は、AIの回答に判断根拠を表示する機能、誤りやすい項目を補助するプロンプト機能、候補の絞り込み精度を高める機能などを調整しました。検証で得た改善内容はJP1の製品機能にも反映しています。
初動切り分けやエラー対処への拡大を検討
JPXと日立は2022年から将来の運用業務について検討を進めてきました。今回の本格適用後は、現在人が担当している障害発生時の初動切り分けやエラー対処などへAIの適用範囲を段階的に広げる方針です。将来的なAIエージェントの適用も展望として示しています。
発表日時: 2026年10月20日 11時00分
関連URL: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000643.000067590.html


