☑️ AIエージェントが自律的に購買を代行する「エージェンティックコマース」の国内認知度7割到達
☑️ 導入検討企業の64.4%が3年以内の実装を計画する早期の社会実装見通し
☑️ 日用品やサブスクリプション領域を起点とした決済インフラおよびデータ基盤整備の進展

ストライプジャパンは2026年4月15日、従業員数1,000名以上の国内大企業を対象とした「エージェンティックコマースへの対応準備に関する調査」の結果を公表しました。本調査は2026年3月12日から3月17日にかけて、小売・飲食・サービス・金融・保険業を中心とした、EC事業を展開する企業の担当者を対象にインターネットリサーチ形式で実施されたものです。調査時点の2026年3月において、AIエージェントが商品の検索から比較、購入までを自律的に行う新たな購買行動への理解や、導入意欲、懸念事項などの実態が示されました。
調査結果によると、エージェンティックコマースという言葉や概念について、全体の70.3%が「知っている」または「概要を理解している」と回答しました。今後3〜5年でAIエージェントによる購買行動が自社業界に与える影響については、「ビジネスの一部が変わる」が43.3%、「既存のビジネスモデルが根本的に変わる」が22.0%となり、合わせて65.3%の企業が何らかの影響を予測しています。役職別の関心度では、現場責任者・プロジェクトリーダー層が27.0%と最も高く、実務担当者・開発者レベルが20.5%、役員・上層レベルが15.3%という結果になり、現場主導での関心が先行している状況が浮き彫りとなりました。
エージェンティックコマースを支える技術的な仕組みとして、StripeはAIエージェント間の通信規格である「Agentic Commerce Protocol(ACP)」や、企業が複数のエージェントを通じて販売を行うための「Agentic Commerce Suite(ACS)」を提供しています。さらに、人間を介さずにAIエージェントが決済処理を完結させるためのオープンスタンダード「Machine Payments Protocol(MPP)」が策定されています。
これにより、AIエージェントが在庫状況やユーザーのスケジュール、過去の購買ログを基に、APIを通じて店舗システムや決済ゲートウェイと直接通信を行い、注文から支払いまでの論理処理を自動的に実行することが可能となります。
導入状況および計画に関する詳細な数値は以下の通りです。
| 導入に向けた対応状況 | 回答割合 |
|---|---|
| すでに予算化している | 14.7% |
| 来年度以降に予算化予定 | 18.8% |
| 検討中だが未定 | 24.0% |
| 合計(検討層) | 57.5% |
導入検討企業のうち、実装までの期間については「1年以内」が15.7%、「3年以内」が48.7%となり、合計で64.4%の企業が3年以内の早期導入を目指しています。期待される効果としては「自動化・業務効率化」が41.7%、「購買率・売上向上」が41.5%と、コスト削減と収益拡大の両面で受容されています。
一方、導入に向けた課題としては「セキュリティ対策の整備」が40.7%で最多となり、次いで「顧客データ基盤の整備」が34.5%、「決済インフラの整備」および「API・システム連携」がそれぞれ25.8%となりました。
懸念点としては、社内の人材不足を挙げる企業が35.8%に達しており、経済産業省が予測する2026年以降のAI人材不足の深刻化を背景としたリソースの課題が顕在化しています。また「AIの判断に関する信頼性・透明性」が34.2%、「顧客データの取り扱いに伴うセキュリティリスク」が33.5%と、自律的な購買判断を行うAIに対する信頼構築が普及の条件となっています。
需要が見込まれる商品カテゴリについては、日用品・消耗品(トイレットペーパー、洗剤等)が33.0%で最も高く、食品・飲料が29.2%、動画配信や音楽等のサブスクリプションサービスが28.0%と続きました。これらに共通するのは、消費者の趣味嗜好による都度の選択コストが低く、かつ継続的な利用が想定される領域である点です。企業側も34.7%が「定期購入・リピート購入の自動化による利便性向上」を期待価値として挙げており、少額かつ高頻度な決済が発生するサービスから導入が進む見通しです。

顧客関係の変化については、27.2%の企業が「より良い関係性が築ける」と回答し、「接点の減少を懸念する」の23.0%を上回りました。
ストライプジャパン代表取締役ダニエル・へフェルナンは、AIエージェントに対応したシステム連携や安全性の高い基盤整備が導入加速の鍵であるとし、今後AIエージェント向けの包括的な経済圏の形成に取り組む方針を表明しています。Stripeは現在、世界のGDPの1.6%に相当する年間1.9兆ドルの決済を処理しており、AIとステーブルコインに焦点を当てた研究開発を通じて、機械間決済を含む経済活動の基盤構築を継続しています。
発表日時: 2026年4月15日
関連URL: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000117.000077879.html
