☑️ ローソンとKDDIによる「ハッピーローソンタウン」の第2号店で初の集合住宅型店舗が東京都日野市に開店
☑️ 生鮮品や医薬品の取扱いに加え、アバターを通じた行政・生活相談窓口や顔なじみの店員によるデリバリーを提供
☑️ 第1号店の池田市で導入されたドローンの定期運航は見送られ、立地特性に合わせた自動配送ロボットの実証へ移行

ローソンとKDDIは、都市再生機構(UR都市機構)が管理する東京都日野市のUR賃貸住宅高幡台団地内に、店舗を拠点としたマチづくり構想「ハッピーローソンタウン」の第2号店となる「ハッピーローソンタウン日野高幡台店」をオープンしました。
同構想は、高齢化や人口減少が進む地域において、ローソンのリアル店舗とKDDIのテクノロジーを掛け合わせることで、世代を超えて誰もが安心して楽しく暮らせる環境の構築を目指すものです。2026年6月には、大阪府池田市の戸建て団地近くに第1号店となる「ハッピーローソンタウン池田伏尾台店」がオープンしており、今回の日野高幡台店は、集合住宅型の団地を対象とした初めてのモデルとなります。

オールドニュータウン再生に向けたリアルとテクノロジーの融合
高度経済成長期を中心に全国各地で開発されたニュータウンは、開発から50年以上が経過し、住民の高齢化と人口減少に伴う「オールドニュータウン」化という共通の課題を抱えています。例えば、第1号店がオープンした大阪府池田市の伏尾台地区は、1970年代に宅地開発され、最盛期には7000人を超えていた人口が現在は4700人を下回っています。高齢化率は47パーセントを超えており、2人に1人が高齢者という状況です。さらに、路線バスの営業所が廃止されるなど、住民の生活利便性の維持が課題となっていました。
東京都日野市の高幡台団地も同様に、昭和46年頃から入居が開始され、かつては人口6000人を抱えていましたが、現在では少子高齢化の影響により、利便性の確保や移動環境の維持、コミュニティの存続が課題となっています。
ローソンとKDDI、そして日野市やUR都市機構をはじめとする各自治体・企業は、こうしたオールドニュータウンの課題を解決するため、店舗を起点とした生活支援とコミュニティ形成を図っています。

日野高幡台店が提供する買い物・健康・交流の機能
日野高幡台店は、2011年から2026年6月まで「ローソンストア100」として営業していた店舗を改装してオープンしました。約3,500品目の商品を取り揃え、通常のコンビニエンスストアの機能に加えて、地域住民の生活を支える複数の独自機能を持たせています。
- 生鮮品・惣菜の拡充:食品スーパー「コモディイイダ」と連携し、永山店から野菜などの生鮮品、精肉、冷凍魚などを直送して販売しています。
- 医薬品と健康サポート:店舗内にクオール薬局を併設し、調剤やOTC医薬品の購入、介護用品の購入が可能です。
- コミュニティスペース:高齢者から小さな子どもまでがリラックスして過ごせるよう、靴を脱いでくつろげる「小上がりのあるイートインスペース」を設置しています。また、約50冊の絵本コーナーを設けています。
- 災害支援ローソン:災害発生時の支援拠点として、太陽光発電や蓄電池、災害時用トイレを常備しています。通信網が切断された場合に備え、衛星通信「Starlink」を活用したフリーWi-Fiやauフェムトセルを提供し、防災サイネージを通じて行政情報や災害情報を発信します。


アバターを通じた「Pontaよろず相談所」
店舗内には、KDDIの通信とAI技術、AVITAのアバター技術を活用したオンライン相談サービス「Pontaよろず相談所」が設置されています。これは、施設内に設置されたブースに入り、画面越しにアバターを介して各分野の専門スタッフに事前予約なしで相談できる仕組みです。
通信やインフラ(電気・ガス)、金融サービスなどの民間サービスに関する相談のほか、日野市役所と連携した行政相談メニューが提供されます。ダスキンが提供するエアコンクリーニングの申し込みや、上新電機(Joshin)と連携した家電の修理相談など、日常生活の困りごとを店舗からリモートで解決できる環境が整えられています。

また、第1号店の池田市では、よろず相談所の横にAIアバターによるコンシェルジュ「池田市AIサポーター(楓)」が導入されています。これは簡単な行政手続きやごみの出し方、証明書のコンビニ交付の方法などをAIが案内し、さらに詳細な手続きが必要な場合に有人スタッフへ引き継ぐという段階的なサポート体制となっています。
戸建て型(池田市)と集合住宅型(日野市)で異なるテクノロジー実装
ハッピーローソンタウン構想では、各地域の立地特性に合わせて実装するテクノロジーの選定が行われています。第1号店の池田伏尾台店(戸建て型)と、第2号店の日野高幡台店(集合住宅型)では、ドローンおよび配送サービスの導入形態に明確な違いが生じています。
池田伏尾台店では、ローソン店舗の敷地内にAIドローンのポートが国内で初めて常設されました。平時には遠隔運航による上空からのマチの見守り活動やインフラ点検を行い、有事には被害状況の把握や避難誘導を行う防災の要として機能しています。同地域は航空法上の人口密集地域(DID)に指定されていないため、遠隔での定期運航が実用化されています。

一方で、日野高幡台店では、オープンの時点においてドローンポートの常設は見送られています。日野市の該当エリアが人口密集地域に指定されているため、目視外飛行に関する航空法上の規制ハードルが高く、現状では日野市と連携して河川の巡視やインフラ点検へのドローン活用を協議・検討する段階にとどまっています。

日野市で新たに開始する「ビデオ通話デリバリー」の狙い
ドローンの常設運航が見送られた日野高幡台店では、集合住宅という団地の特性を活かし、新たな買い物支援サービスとして「ビデオ通話デリバリーサービス」の実証実験が開始されました。

このサービスは、高幡台団地内に住む一部の住民に対して専用のタブレット端末を貸し出し、自宅から商品を注文できる仕組みです。一般的なフードデリバリーサービスとは異なり、以下の特徴を持たせています。
- 顔なじみの店員による配送:外部の配達員ではなく、店舗で働く従業員自らが注文者の自宅まで商品を届けます。団地に住む住民が従業員として働いているケースも多く、見知らぬ人が訪れることへの抵抗感を減らし、安心感を提供します。
- ビデオ通話による注文サポート:デジタル機器の操作に不慣れな高齢者などを対象に、タブレットのビデオ通話機能を使い、店舗の従業員が画面越しに顔を合わせながら買い物の注文操作をサポートします。
この取り組みは、単なる商品の配送ではなく、かつての「御用聞き」のような対面コミュニケーションをデジタル技術で再現し、地域住民との関係性を深めることを目的としています。タブレットを通じて、店舗内の「Pontaよろず相談所」の専門相談を自宅から受けることも可能となっています。
自動配送ロボットと今後の課題
日野高幡台店では今後、10月以降を目途に自動配送ロボットを活用した商品配送の実証実験も予定されています。自動配送ロボットの導入については、戸建てエリアよりも、敷地や走行ルートが整備された集合住宅団地の方が導入しやすい面があると説明されています。

ただし、自動配送ロボットを利用した場合でも、団地の各住戸の前まで商品を届けるためには、エレベーターの乗り降りや階段の移動といった物理的な障壁が残ります。そのため、ロボットによる配送は住棟の入り口や指定のポイントまでとし、そこから先は利用者が受け取りに出向くか、店員による直接配送を組み合わせるなど、運用面での調整が必要となります。
全国のニュータウン再生に向けた展望
ローソンとKDDIは、これらの店舗を通じて得られた知見をもとに、郊外団地モデルの構築を進めています。日野高幡台店の隣接地には今後、オンライン診療を受診できる施設を設ける予定も示されています。
各社の役割として、ローソンが店舗運営と商品・サービスの提供を担い、KDDIが通信インフラやリモート接客、ドローンなどのテクノロジーを提供、そしてUR都市機構や自治体が団地の共用部などの実証フィールドを提供する形で連携体制が構築されています。両社は、2030年までにハッピーローソンタウンおよび災害支援ローソンを全国に100か所展開することを目標に掲げています。
発表日時: 2026年8月4日
関連URL: https://www.lawson.co.jp/company/news/detail/1530719_2504.html
