☑️ 米国のCopilotユーザーが、チャット画面を離れることなくEtsyやUrban Outfittersなどの商品を購入可能に。
☑️ Stripeの新技術「SPT」により、ユーザーの決済情報を秘匿したままAIエージェントが取引を完結。
☑️ 購買プロセスをAIが代行する「エージェンティック・コマース」が、オンライン消費のあり方を劇的に変える。

AIチャットが「店舗」に変わる。StripeとMicrosoftの新たな試み
Stripeは、Microsoftの会話型AIアシスタント「Copilot」内において、新たな購入体験「Copilot Checkout」の支援を開始したことを明らかにしました。
これまでのオンラインショッピングは、AIにおすすめを聞いた後、最終的には各販売サイトへ遷移して決済を行うのが一般的でした。しかし今回の連携により、米国のユーザーはCopilotとのチャット内で、Etsyの加盟店やUrban Outfitters、Anthropologieといった人気ブランドの商品を、会話の流れのまま直接購入できるようになります。
決済情報を明かさずにAIが支払う「技術的ブレイクスルー」
このシームレスな体験を支えるのが、Stripeが提供する「Agentic Commerce Protocol (ACP)」と、新しい決済トークン「Shared Payment Token (SPT)」です。
AIエージェントがユーザーに代わって決済を行う際、最大の懸念となるのはセキュリティです。Stripeが開発したSPTは、購入者の生きた決済情報を露出させることなく、特定の取引のみを許可する仕組みです。
✅ エージェンティック・コマースの仕組み
- リクエスト: Copilot内で商品購入の話題が出る。
- 連携: MicrosoftがStripeと接続し、チャット内にチェックアウト画面を表示。
- 発行: Stripeが「SPT(共有決済トークン)」を発行し、販売者のバックエンドへ送信。
- 完了: 販売者はStripe、または既存の決済プロバイダーを通じて取引を処理。
この仕組みにより、AIは「支払い能力」を持ちつつも「カード番号などの機密情報」には触れない、安全な代理購入が可能となりました。
導入企業が享受する「カゴ落ち」防止と安全性
販売者側にとってのメリットは、購買意欲が最も高い瞬間に決済を完了させられる点にあります。チャットから別サイトへ遷移する際の「離脱(カゴ落ち)」を防げるだけでなく、Stripeが提供する高度な不正防止リスクスコアもそのまま利用可能です。
| 項目 | 従来のEC | エージェンティック・コマース |
|---|---|---|
| ユーザー体験 | 複数サイトを回遊し、都度ログイン・決済 | AIとの対話のみで完結 |
| 離脱リスク | サイト遷移時に発生しやすい | 極めて低い |
| セキュリティ | 各サイトにカード情報を入力 | トークン化により情報の露出を最小化 |
| 不正対策 | 各自のシステムに依存 | StripeのAIによる不正防止スコアを活用 |
コマースの主役は「ブラウザ」から「AI」へ
Microsoftは今後もStripeと連携し、「Agentic Commerce Suite」の統合を通じて、より多くの加盟店が迅速にこの機能を導入できる環境を整えるとしています。
StripeはこれまでにChatGPTの「Instant Checkout」機能も支援しており、AIエージェントが経済活動の主体となる「AIのための経済インフラ」構築を加速させています。単なる利便性の向上に留まらず、AIが消費者の代理人として振る舞う新しい商取引の形が、いよいよ社会実装のフェーズに入ったと言えるでしょう。
発表日時:2026年1月9日 10時00分
ソース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000106.000077879.html
