☑️ マイナ保険証の利用登録数が9,000万件(人口比約73%)に到達、全国民への普及へラストスパート
☑️ 医療機関のスマホ対応は進む一方、Android・iPhoneへの搭載は計500万件と伸び悩み
☑️ 電子カルテ普及へ「業務をシステムに合わせる」標準化を推進、医師でもある大臣が現場へ理解求める

デジタル庁の松本大臣は2026年(令和8年)1月9日の記者会見にて、マイナンバーカードの健康保険証利用(マイナ保険証)の登録状況および、2026年の医療DX推進に向けた方針を明らかにしました。
📊 マイナ保険証:普及は「9割」へ、課題は「スマホ搭載」
松本大臣によると、2025年12月末時点でマイナ保険証の利用登録件数は9,000万件を突破しました。これはマイナンバーカード保有者の約9割に達する数字ですが、日本の全人口に対する割合では約73%にとどまっています。大臣は「あと一越え欲しい」とし、年内を目処に全人口の9割超えを目指す意向を示しました。
一方で、明確な課題として浮き彫りになったのが「スマートフォンの活用」です。
- 医療機関側の対応:約8.4万施設でスマホによるマイナ保険証利用が可能(全国の約8割相当)。
- ユーザー側の利用:AndroidとiPhoneを合わせても登録者は約500万件のみ。
インフラ整備に対しユーザーの移行が追いついていない現状があり、デジタル庁は今後、カード本体を持ち歩くメリットよりも「スマホ搭載」の利便性周知に軸足を移す可能性があります。
🚀 「業務をシステムに合わせる」電子カルテの標準化へ
会見の後半、ビジネスパーソンや医療関係者にとって注視すべき発言がありました。昨年改正された法律に基づき、現在普及率が6割程度の診療所(クリニック)向け電子カルテを、標準型電子カルテへと移行させる方針についてです。
これまで日本の医療現場では、各病院の独自の業務フローに合わせてシステムをカスタマイズするのが通例でした。しかし、松本大臣はこれを「業務の方をシステム(標準仕様)に合わせてもらう」形へ転換する必要性を強調しました。
| 項目 | 従来の導入スタイル | 今後の推進スタイル |
|---|---|---|
| システム仕様 | 現場ごとに過度なカスタマイズ | 国が主導する標準仕様 |
| コスト・期間 | ベンダーへの依存度が高く高コスト・長期間 | 低コスト・短期間導入 |
| データ連携 | 病院間で互換性なし | 医療機関・薬局間でスムーズに連携 |
元医師でもある松本大臣は、「現場からは『やりづらい』という声が出ることも承知している」と理解を示しつつ、医療情報の共有やサイバーセキュリティ対策の観点から、日本医師会とも連携してこの「意識改革」を進める強い決意を表明しました。
💡 その他のトピック
- 学生向けハッカソン:優秀な成績を修めた学生に対し「デジタル大臣奨励賞」を交付することを決定。将来のデジタル人材確保を狙います。
- 富山県朝日町への視察:1月14日、マイナンバーカードを活用した公共サービス(登下校メール通知、交通決済など)の先進事例として、同町を視察予定です。
発表日時:2026年1月9日
ソースURL:松本大臣記者会見(令和8年1月9日)
