警察庁、特殊詐欺対策の情報共有型連携を全国一元運用、30金融機関と協定し11月9日開始

☑️ 警察庁、特殊詐欺対策の情報共有型連携を全国一元運用に拡大
☑️ 47都道府県警察の不正利用口座情報を集約し30金融機関へ提供
☑️ 潜在被害者への接触を通じた被害拡大防止、運用開始は11月9日

警察庁は11月5日、警察と金融機関との間で行う特殊詐欺対策の「情報共有型連携」について、全国一元運用を11月9日から開始すると公表しました。都市銀行やインターネット専業銀行など30の金融機関と新たに協定を締結し、47都道府県警察が把握した不正利用口座情報を警察庁が集約して、一元的に各金融機関へ提供する枠組みです。

特殊詐欺の被害は過去最悪を上回るペース

警察庁によると、2025年における特殊詐欺の被害額は3,257.4億円を記録し、本年8月末現在の被害額は前年同期比で約33%増の約2,361億円に達しています。このまま推移すれば、過去最悪となった2025年の被害額を上回る状況です。被害金の交付形態別では振込型が全体の56.9%を占め、預貯金口座が被害金移転の主要な手段となっている状況が続いています。

情報共有型連携の仕組みと全国一元運用

「情報共有型連携」は、2024年10月から埼玉県警察が開始し、全国の警察で拡充されてきた枠組みです。警察が、被害者からの相談や申告などに基づき把握した不正利用口座情報(特殊詐欺の被害金が振り込まれた口座の情報)を金融機関に提供します。金融機関は、自行内の振込データを確認し、当該口座に振り込んでいる顧客の情報を検出して警察に提供します。警察はこの情報に基づき当該顧客に接触します。警察庁は、金融機関による通常のモニタリングと比較し、より迅速で確実な潜在被害者の発見と被害拡大の防止につながると説明しています。

今回の全国一元運用では、警察庁が47都道府県警察から不正利用口座情報を集約し、協定を締結した金融機関に一元的に提供します。協定の締結日は11月5日です。対象の30金融機関は、みずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、りそな銀行、埼玉りそな銀行、PayPay銀行、ソニー銀行、楽天銀行、ドコモSMTBネット銀行、auじぶん銀行、イオン銀行、大和ネクスト銀行、ローソン銀行、みんなの銀行、UI銀行、01銀行、関西みらい銀行、三菱UFJ信託銀行、みずほ信託銀行、三井住友信託銀行、SMBC信託銀行、野村信託銀行、GMOあおぞらネット銀行、SBI新生銀行、あおぞら銀行、SBJ銀行、みなと銀行、労働金庫連合会、農林中央金庫、ゆうちょ銀行です。

金融機関側も同日に個別発表

警察庁の公表と同日、金融機関側からも個別の発表が相次ぎました。ゆうちょ銀行、auじぶん銀行、ソニー銀行、GMOあおぞらネット銀行は、警察庁と新たに協定を締結し、11月9日から警察庁および都道府県警察との「情報共有型連携」の運用を開始すると発表しました。ドコモSMTBネット銀行も11月9日からの運用開始を発表しました。同行は、2025年9月30日に警察庁と締結した協定書に、警察庁から同行への情報提供に関する内容を追加し、11月5日に再締結した経緯を明らかにしています。みんなの銀行は、11月5日付で警察庁と「情報連携協定書」を締結したと発表しました。同行の発表では、個別の運用開始日は示されていません。

発表日時: 2026年11月5日
関連URL: https://www.npa.go.jp/bureau/criminal/souni/tokusyusagi/20261105.pdf