☑️ 楽天グループと楽天銀行がフィンテック事業再編の協議再開で合意
☑️ 銀行・カード・証券を1グループに集約し2026年10月の統合を計画
☑️ 金利上昇や競合激化に対応しAI活用と預金調達力の最大化を追求
楽天グループと楽天銀行は2026年2月25日、フィンテック事業再編に向けた協議を再度開始することで合意したと発表しました。両社は同日付で基本合意書を締結しました。2024年9月に一度中止を公表した再編計画ですが、国内金利の上昇や生成AIの普及といった事業環境の急速な変化を受け、グループ構造の最適化を急ぐ方針へと転換しました。
銀行・カード・証券を1グループへ集約
今回の再編では、楽天銀行、楽天カード、楽天証券ホールディングスを中心としたフィンテック事業全体を一つのグループに集約する組織再編を想定しています。再編後も楽天銀行は楽天グループの重要な連結子会社としての位置付けを維持し、東京証券取引所プライム市場への上場も継続する予定です。
一方、楽天インシュアランスホールディングスや楽天ウォレットなどは今回の再編対象から除外されています。また、楽天カードや楽天証券に出資するみずほフィナンシャルグループ各社との関与方針については、現時点で未定としており、今後協議を進めるとしています。
金利上昇と競争激化が再編を後押し
協議を再開した背景には、本邦金利の動向に伴う資金調達環境の変化があります。デジタルバンクや大手銀行による預金獲得競争が激化する中、強固な預金基盤を持つ楽天銀行を核に据えることで、グループ全体の調達コスト最適化を狙う方針です。
また、大手通信キャリアが金融サービスを含むエコシステム形成を加速させていることも要因の一つです。楽天グループは各ビジネス間の連携を強化し、データ連携や生成AIの活用を深めることで、楽天エコシステムの持続的な成長を目指すとしています。
公正性担保に向け特別委員会を設置
本再編は楽天銀行にとって支配株主との取引に該当するため、独立社外取締役ら5名で構成される特別委員会が設置されました。楽天銀行の取締役会は、本再編が少数株主にとって不利益なものではないかについて、同委員会の答申を最大限尊重して意思決定を行う方針です。
再編の当事会社となる主要各社の財務状況は以下の通りです。
| 会社名 | 売上収益/経常収益 | 営業利益/経常利益 | 筆頭株主(持株比率) |
|---|---|---|---|
| 楽天銀行 | 1,845億円 | 715億円 | 楽天グループ (49.26%) |
| 楽天カード | 4,079億円 | 623億円 | 楽天グループ (85.01%) |
| 楽天証券 | 1,583億円 | 445億円 | 楽天証券HD (51.0%) |
※楽天銀行は2025年3月期連結、楽天カード・楽天証券は2025年12月期(カードは2024年12月期)の実績。
今後の焦点
今回の協議再開は、国内の金利上昇に伴う金融事業の収益構造変化に対応する狙いがあります。楽天銀行が持つ強固な預金基盤をグループ内で機動的に活用することで、カードや証券を含めた金融経済圏の競争力を再構築できるかが焦点となります。また、既存の提携先であるみずほグループとの資本関係や協力体制をどう整理し、再編後のシナジーに繋げるかが今後の課題となりそうです。
発表日時: 2026年2月25日
関連URL: https://corp.rakuten.co.jp/news/press/2026/0225_13.html
