☑️ 生成AIによるフェイク音声を通話中に逐次・低遅延で検知し利用者に通知するアプリを実証
☑️ 実際の電話回線が介在する通信網下での検知性能を測定し総務省事業として成果を公開
☑️ 金融機関や警察が特殊詐欺対策の実務へ適用するための課題抽出と共同実証パートナーを募集

NABLASは、総務省の「偽・誤情報対策のための技術開発・実証事業(令和7年度)」において、生成AI音声によるなりすまし対策を目的とした「電話音声フェイク検知システム」などの技術開発と実証を実施しました。同社はNTT東日本とコンソーシアムを構成し、実際の通信網を通した音声データセットを構築して、通話中のAI生成音声を低遅延で検知するシステムの検証を完了しました。
本件の大きな特徴は、デモ環境ではなく、電話回線特有の音声圧縮やエコーキャンセル処理などが介在する実インフラ環境下で、AI生成音声の検知性能を測定した点にあります。これにより、実際の電話サービスへフェイク検知エンジンを適用する際の技術的課題を明確にしました。
電話音声検知と偽情報対策の実証内容
実証では、通話相手の音声をリアルタイムで解析し、フェイク音声の可能性を判定して利用者に通知するアプリを開発しました。実網検証を通じて、実際の運用を見据えた検知性能の測定を実施しています。
また、偽・誤情報対策として長野県伊那市と連携し、自治体の実務フローに合わせた実証実験を行いました。自治体の情報発信がSNS等で拡散された際に、電子透かしや証明書の埋め込みによって発信者の真正性を把握できることを確認しました。電子透かし処理によるファイルサイズの軽量化を図るなど、実用性を高めるための改善も進めています。
自治体や金融機関向けの実証パートナーを募集
NABLASは、今回の実証成果をもとに、あらゆる環境へ適応可能な検知モデルの実装や、複数の検知手法を組み合わせた基盤構築を目指しています。併せて、自治体、都道府県警察、金融機関、通信事業者などを対象に、実業務における課題解決に向けた共同実証パートナーの募集を開始しました。
生成AIを用いたなりすまし電話や投資詐欺、特定人物を装った詐欺への対策など、具体的な被害防止策を検討する組織との連携を深める方針です。
実務上の運用課題と検知技術の位置づけ
今回の実証により、導入企業や運用管理者は、実際の電話網特有の音声処理が介在する環境で、検知技術がどの程度動作するかを確認できる段階にあります。従来のフェイク検知と異なり、低遅延での逐次判定や、SNS拡散後の真正性確認など、実務フローに組み込むための技術的ポイントが整理されています。
導入を検討する自治体や金融機関にとっては、電子透かしによるファイルサイズの変動や、既存の通話環境へのアプリ適用が、実務上の運用負荷や検知精度に与える影響を検証する位置づけとなります。同社は、日々巧妙化する生成AIに対し、複数の検知手法を組み合わせることで、リスク低減を図る体制の構築を支援するとしています。
発表日時: 2026年5月20日
関連URL: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000125.000038634.html
