☑️運転手不足によりバス路線が最大33%減便。移動の維持が自治体の喫緊の課題に。
☑️2027年度のレベル4自動運転バス社会実装を目指し、専用レーンなしの「リアルワールド」で実証を加速。
☑️JAXAの衛星測位技術やハンズフリー決済を統合し、点ではなく「面」で市民の利便性を向上。
「実証はもういい」市長が語る社会実装への決意
つくば市は、デジタル技術を住民生活に浸透させる「つくばスーパーサイエンスシティ構想2.0」を掲げ、実証実験から社会実装へとフェーズを移しています。背景にあるのは深刻な交通課題です。
市内の自家用車分担率は平均63%に達し、周辺部では80%を超えています。さらに、2024年4月からのドライバー残業規制強化により、同市では就任以来初となるバスの減便(休日最大33%)を余儀なくされました。
五十嵐立青市長は以下のように強調します。
「実証をやってそのまま、というのが日本の自治体にはあまりにも多い。補助金頼みの構造や規制の壁はあるが、我々は本気で社会実装を目指す」

2027年度「レベル4」実現へ、高稼働の自動運転バス
プロジェクトの柱の一つが、KDDIや関東鉄道らと進める自動運転バスです。現在は筑波大学循環ルートで「レベル2」の実証中ですが、特筆すべきはその支持率です。乗車率は95.9%と極めて高く、住民の日常の足として定着しつつあります。📊
同市がこだわるのは、専用レーンを設けない「リアルワールド」での運用です。インフラ側に過度な投資をせず、ソフトと車両側の性能向上で、交通量の多い複雑な路線の走破を目指しています。2027年度には、運転手を配置しない「レベル4」の定常運行を開始する計画です。
多彩な「ラストワンマイル」とハンズフリー環境
バスを補完する多様なモビリティも展開されています。💡
- つくモビ:立ち乗り型ロボットのシェアリング。24時間利用可能で、現在は時速6kmの制限を10kmに引き上げるべく規制緩和を交渉中。🚀
- こどもMaaS:東海クラリオンやJAXAと連携した、ゴルフカートベースの低価格な自動運転送迎サービス。準天頂衛星「みちびき」を活用し、ビル影でも正確な位置を特定します。
- つくチケ:日立製作所が提供するハンズフリー決済。ビーコンを活用し、スマホをポケットに入れたまま乗降判定から決済まで完了。移動と連動した店舗割引も提供し、地域の回遊性を高めます。✅
「失敗」を恐れないエコシステムの構築
かつての実証では、太陽フレアの影響による測位ズレで接触事故も経験しました。しかし市長はこれを前向きに捉えています。
「最初からうまくいくならやる必要がない。どのような失敗が出せて、改善策がどこにあるか見えることこそが、実証事業としての成功の基準だ」
技術ありきではなく、市民が「本当に困っていること」を起点に、2030年の完全実装に向けた挑戦が続いています。
スマートモビリティ導入・実証比較
| 項目 | 自動運転バス | つくモビ | こどもMaaS |
|---|---|---|---|
| 目標時期 | 2027年度レベル4実装 | 継続実施中 | 社会実装検討中 |
| 主要技術 | ティアフォー製小型EV | ストリーモ(3輪) | JAXA衛星測位/低価格センサー |
| 利用形態 | 幹線ルート走行 | 24h無人ポート貸出 | 送迎シャトル(低速) |
発表日時: 2024年1月11日
リリースのURL: https://www.city.tsukuba.lg.jp/
